府内の公立中学校では、中学3年生になると「実力テスト」と称して定期試験ではないテストを行います。
このテストは、いったいどうして受けなければならないのでしょうか。
届きそうな府立高校を見定める。
第一の目的は、府立高校ならどこに行けるかを学校側が把握することです。
学校や地域によって違いますが、400点や450点が文理学科受験のボーダーとなっている地域が多いようです。
じつは、文科省から進路指導で業者テストの数値を使わないように通知が出ています。
3 業者テストの偏差値を用いない入学者選抜の改善について
(1 )高等学校の入学者選抜は公教育としてふさわしい適切な資料に基づいて行われるべきものであり,業者テストの結果を資料として用いた入学者の選抜が行われることがあってはならないこと。
また,中学校における進路指導は日ごろの学習成績や活動の状況等による生徒の能力・適性,興味・関心等に基づき総合的に行われるべきものであり,業者テストによる偏差値等に依存した進路指導は行わないこと。(2 )入学者選抜に関し一切,中学校にあっては,業者テストの結果を高等学校に提供しないよう,また,高等学校にあっては,業者テストや学習塾の実施するテストの偏差値の提供を中学校に求めないよう,平成6年度入学者選抜から直ちに改善すること。
さらに,高等学校は,業者テストの実施者はもとより,学習塾に対しても資料の提供を求めたり,保護者や生徒から業者テストの偏差値等を求めたりするようなこともあってはならず,併せて直ちに改善すること。(3 )中学校は業者テストの実施に関与することは厳に慎むべきであり,授業時間中及び教職員の勤務時間中に業者テストを実施してはならないし,また,教職員は業者テストの費用の徴収や監督,問題作成や採点に携わることがあってはならないこと。そのため,学校の管理運営及び教職員の服務の適正が図られるよう直ちに改善すること。
また,業者テストの偏差値等に依存して,中学校において生徒の適性や希望などを無視して生徒が志望する高等学校を受験させないよう指導したりすることがないよう,直ちに改善すること。(4 )公益法人や校長会の行うテストについては,学校が連携協力して問題作成や採点に携わるなどそれぞれの学校が教育活動として行う性質のものであれば,一つの方策であるが,このようなテストも進路指導の一参考資料を得るために行うものであり,選抜の資料として用いられるべきものではなく,高等学校に対しその結果の提供を行うものであってはならないこと。
高等学校入学者選抜について(通知)
また,学校が連携協力して問題作成や採点に携わるなどそれぞれの学校が教育活動として行う性質のものでない限り,中学校が授業時間中や教職員の勤務時間中にテストを実施するなどその実施に関与することは厳に慎むべきであること。
これらの点について,直ちに改善すること。
文初高第243号
平成5年2月22日
この通知に厳格に従っているのが埼玉県です。
埼玉県では、公立中学と私立高校が生徒の進路指導を目的に情報交換することが禁止されています。このため大変な矛盾ではあるのですが、有力な業者テストである北辰テストの成績を保護者が持って説明会に参加すると、その時に確約をもらえます。
受け入れてくれる私立高校を探す。
大阪の公立中学は、年明け始業式直後の1月8~10日ごろに、成績資料を持って府内私立高校を訪問します。
ほとんどの場合、11月校内実力テストの結果を用いて、高校側と生徒の受け入れのすり合わせを行います。
これが事前相談です。
実力テストは評定に反映するか?
これは各校の方針次第です。進路面談の時に、はっきり聞かれることをお勧めします。
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